法務論点解説 :時間外労働の上限

タイ労働者保護法上、雇用者は従業員へ雇用契約で定められた労働時間以外の時間帯や休日・祝日に労働(以下「時間外労働」とします)させることはできません。しかしながら、以下いずれかの業務に当てはまる場合は、その都度、事前に従業員の同意を取得することにより時間外労働を指示することが出来ます。
  1. 事業上の必要性がある業務で、当該業務を行わないことにより損失が発生する場合
  2. 緊急性の高い業務
  3. 省令に基づく業務

しかしながら、労働者保護の観点から、労働省通達Ministerial Regulation No. 3 (2541 B.E.)により、1週間の時間外労働の合計は36時間以内に制限されています。もし制限を超過した場合、従業員との事前の合意の有無にかかわらず、雇用者は罰則の対象となります。また上記制限に反する内容を含む雇用契約を結んだ場合、当該条項は無効とされ、さらにそのような雇用契約を結んだ雇用者は罰則の対象となります。

従業員に時間外労働を指示する際はご留意ください。

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 (2019年11月作成)

 

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